先にポイント
T2インスタンスは他と違い、CPUの使用について独特の制限がある(その分安い)
- T2はインスタンスタイプ毎にCPU使用率が定められている。これを ベースラインパフォーマンス と呼ぶ
- また、CPUを使用するたびに、CPUの使用権である CPUクレジット が消費される
- CPUクレジットに余裕があれば、ベースラインパフォーマンスを超えたCPU性能を出せる。これをバーストと呼ぶ
- T2インスタンスは、低いCPU占有率での運用を想定したサービスなので、高頻度にCPUを専有するならば、別のインスタンスタイプへの移行を検討すべき
CPUクレジット
1CPUクレジット → 1コアのCPUを100%の使用率で1分使用できる権利
- もし、1分間にCPUを50%占有したならば、0.5CPUクレジット消費される
ベースラインパフォーマンス
CPUクレジットは、ベースラインパフォーマンス を維持できる額だけ、時間単位で補充される
- 例えば、
t2.nano
ならば、1Hに3CPUクレジット補充される 3/60min = 0.05
なので、t2.nano
で 1Hに使用できるCPU占有率は5%- なので、
t2.nano
のベースラインパフォーマンスは、5%/h
バースト
ベースラインパフォーマンス以下のCPU占有率の間は、CPUクレジットは余る
余ったCPUクレジットがある限り、ベースラインパフォーマンス以上の性能を出すことができる
これを バースト と呼ぶ
- なお、余剰CPUクレジットは、インスタンスタイプ毎にキャップがある
T2 Unlimited
余剰CPUクレジットがなくなった後も、CPU時間を課金して取得できるサービス
- 1日分CPUクレジットを前借りできる
- 前借り分が1日分CPUクレジットを超えた所から、vCPU時間あたり0.05ドル(Windowsでは0.096ドル)で課金される
もし恒常的にCPUを専有するサービスならば、コスパが悪いので別のインスタンスを検討すべき
- T2 Unlimitedは、一時的なバーストに対応するためのもの
参考
新しいT2 Unlimited – バーストを超え、高い性能を発揮 | Amazon Web Services ブログ