- 作者: David J. Anderson
- 出版社/メーカー: リックテレコム
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: Kindle版
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カンバン手法の目的って何?
アジャイル開発手法のような定義されたフレームワークではなく、チーム毎の状況に応じてプロセスを進化させていく
チーム毎の状況に応じてプロセスを進化させていくことのメリット
- 「できること」から始められるので、導入のハードルが低い
- 最終的に各チーム毎に最適なプロセスになる(現実とフレームワークの乖離による問題が発生しない
アジャイル開発手法のカードウォールとの違い
アジャイル開発でよく「カンバン」と言われているものは、仕掛りの明示的な制限が無く、新しい作業を引き取るルールが無い、ただの「見える化」である
仕掛り(WIP)制限のメリット
最初は仕掛り制限を緩めに設定することで、チームの導入の反発を防ぐことができる
タスクボードを作る前にやること
- バリューストリーム(開発組織が実行する作業の流れ)を明確にする
- バリューストリームの入力と出力を定義する
- バリューストリームの作業項目を分析する
- 作業項目の需要に合わせて、作業容量を割り当てる
タスクボードを作ったあとにやること
- タスクボードの前でのデイリースタンドアップMTG
- プロセスの振り返り/分析するための定期的なMTG
- 上流/下流のチームのメトリクスを報告
- タスクボードのメトリクスを取る
- メトリクスの目標となる値を決める
- 平均リードタイム、スループットなど
- メトリクスの目標となる値を決める
メトリクスについて
メトリクスの目的
- 作業量の予測が可能になっているか?
- 組織がビジネス面で機敏に動けているか?
- 常にカイゼンが明確にあらわれているか?
結局カイゼンしたかどうかは数値にしないとわからないわけで、メトリクス超大事
メトリクスの方法いろいろ
累積フロー図
- 未処理項目/仕掛り/リリース済の累積数をグラフにする
- 「仕掛り」の部分の面積が一定であるならば順調
- 自分達のチームの場合「待ち」の数も必要か
リードタイム
- そのタスクが完了するまでに掛かった日数
- 目標を立てて、それから乖離したものを後で確認すると良い
納期パフォーマンス
- 納期がある作業をどれだけ納期までに完了できたか?
- 特定の期間にデプロイされた項目数
- アジャイルのベロシティに近い
初期品質
- 見落とした欠陥の数
失敗による負荷
- 過去のデリバリー品質の低さが招いた作業項目の数